名前の無い物語


吉野達は海の方を見た
残念な事に、この世界については海しか知らない

海は「ハイ。」と頷いた

はるか昔、天使と人間と魔物が地上で共存していた
だけど、あるキッカケで天使は天界に去り
魔物は人間を襲い始めた

そんな人間を護るために神が授けたとされるのが、海達が使う『能力』

海が幼い頃から嫌って程学校で習ってきた話だ
海の世界では誰もが知っている歴史

だけど、海にはある一点が引っ掛かっていた

今この人…『以前』って言ったよな?
共存していたのは俺達が生まれるずっと昔

それなのに、そんな言い方するのか…?



「我々天使が地上との関わりを断ったあの事件。あの事件のせいで、我々天使の間には人間への不信感が生まれたのです。」

「あの事件…?」