名前の無い物語







家の中は電気は付いていなかった
が、すべてが白で出来たその空間は十分明るく
吉野達が部屋の奥に進むのに何の苦は無かった

ギィィと扉を開ける

恐らくリビングであろう、真ん中に大きなテーブルが置かれた部屋
側の椅子に座っていた人物が、ゆっくり立ち上がった


「…貴方が、俺達を呼んだんですか?」

吉野の問いに、人物はこちらに振り返った
見た目は普通の中年のオジサン
背中から生えている純白の羽
そして、黒髪に綺麗な碧色の瞳

側には、奥さんと思われる女性も確認出来た


「…突然声をおかけして失礼しました。
あの者達に悪気はありません。だから、どうしても戦いは避けて欲しかったのです。」