名前の無い物語









師範は予定通りに
伊織と陽斗にマスターの心得を話す

だけど、二人はどこか上の空だった

二人の頭の中は、吉野の事で一杯になっていた
まだ開かない大きな扉
いつか、吉野がその扉を開いて来てくれることを
二人はずっと待っていた


「伊織…やっぱり…。」

「…。」

頭に浮かぶ昨日の吉野の笑顔
その笑顔が
もう一度見れると、信じて…


ドォンーーー