名前の無い物語












辺り一面の桃色の華
その花畑の中心で…吉野は寝転びながら空を見上げていた


「…もう就任式、始まったよな。」

ゆっくり流れる雲を見つめて
吉野は1つ溜め息を吐く

昨日
陽斗と伊織が話していたこと

陽斗が…マスター就任を辞退する

そんな事何も聞いてなかったし
何より俺達の夢が叶う筈だったのに…

何で、陽斗は…


「…バカだな、俺。」

目を閉じて
吉野は今までの事を思い出す

いつか三人で世界を護れるように
同じ任務を…任せてもらえるように

いつしかそれが俺の目標になっていて
その為に毎日必死に特訓した

そう、そうなる日を夢見て…


ーーあぁ。約束だーー