名前の無い物語


「みんな怪我してるわ。」

柚歌や吉野の姿を見て、秋本柚璃は彼らの側にしゃがみこむ


「…えっと。」痛む体に顔を歪ませながら柚歌は柚璃にチラリと視線を送った


「警戒しないでください。私達は海の仲間です。」

フワリ、と優しそうに微笑んだ柚璃
その笑顔を見て、柚歌は警戒心を振りほどいた


「どうだ、柚璃?」

「致命傷は無いし、みんな酷い傷は無いわ。でも、一応高橋先生の所に連れていった方がいいかも。」

柚璃の言葉に、仲田愁は「分かった。」と頷いた


「コイツらを医務室に運ぶぞ。美優は能力の準備、直と夾はコイツを頼む。

あとは手当たり次第手を貸してやってくれ。」


愁の指示に、椎名直と松嶋夾は吉野の下に、あとのメンバーは柚歌と空の援護に向かう