名前の無い物語


ここにデュアンテの産みの親が…?


登校時間だからか、多くの生徒が歩いている
なのに、何の被害も起きていない

何で…?


とりあえず中に入ろうと、吉野は一歩踏み出す

が、心のどこかで躊躇った気がした


「…。」

躊躇った事など、気づかない振りをして
吉野は校門を通る


耳に入る、懐かしい騒ぎ声

ざわざわと

絶える事のない…楽しそうな声


廊下ですれ違ったりすると、「おはよう。」とを掛け合う生徒
だけど…吉野にかける者は誰一人といない


当たり前か

俺は…何も築いてこなかったんだから


改めてそう感じたまま
吉野は足を進める


辿り着いた先は
美術準備室だった