名前の無い物語


吉野の言葉に
彩夏は戸惑いながらも頷いた


彩夏の手は、吉野に変わって駿介の傷口を押さえ始める
それを見た吉野は立ち上がって
デュアンテに視線を向ける



「滝川君!」


彩夏の声に
ピタリと吉野は足を止めた



「大丈夫。」



もう考えない



今までの関係とか


今までの…『俺』とか



今の『俺』も、本当の『俺』も



全部…俺だろ?



そうだろ、海、柚歌?




「俺が、お前らを護るから。」




俺の心のままに



俺は…デュアンテと戦うんだ!