名前の無い物語











ズシャ、と駿介と彩夏は公園内に倒れ込む



「っ…!」


「駿介!」


足を押さえ込む駿介を彩夏は抱き起こす
彼の足からは、大量の血が流れていた



…分かってる


あの化け物が、私を襲おうとしたあの瞬間
駿介は私を庇った



「駿介、しっかりして!」


彼が怪我したのはわたしのせいだ



押さえても止まらない血を見て
彩夏の顔はどんどん青ざめていく



どうしよう



どうしよう



そう思っている間にも、化け物は徐々に距離を詰めてきている


「!まだいたなんて…。」


このまま駿介を連れて逃げるなんて無理


どうしたら…どうしたらいいの!?


「ーー!」