名前の無い物語













「…嘘だろ?」


プルプルと指を震わせて
祐希は顔を青ざめた


祐希の目の前には、表情1つ変えていない吉野
そして、手の中には…微笑みかけているピエロ様



「ハイ、祐希の負け決定な。」


「またかよ祐希。」


一位上がりの瀬那と、二位上がりの智
その隣でパソコンを操作していた霧也が鼻で笑った


「ちょ…霧也!!お前のが一番傷ついた!グサッて来たんですけどー!!」



「黙って。さっさと負けろよ。」


えっ…?
霧也さん、そんな酷い人でしたっけ?

前からドSだとは思っていたけど、酷い人とは思わなかったぜ



「くっ…仕方ない。吉野…悪いけど俺の勝ち「上がり。」


「えぇぇぇぇ!!」



吉野の手には、きっちり揃えられたスペードのA
祐希は開いた口が塞がらなかった


「今日で既に五敗だな、祐希。」



「祐希分かりやすいもんね。」