「ありがとな、汐莉」 「ううん…。慎也こそ…ありがとう。あたしと…結婚したいなんて言ってくれて……」 汐莉は恥ずかしそうに頬を赤らめた。 俺はそんな汐莉を愛しく感じ、優しく抱き締める。 「……今度の休みに…俺の実家、行かないか?」 「へっ?」 「ちゃんとお袋や親父達に紹介したい。俺の女だって」 汐莉は少し涙目だ。 今にも涙が溢れそうになった瞳。 「……っ…ふぇ…」 あ〜、泣いた。 俺は待ち構えていたかのように、汐莉を再び抱き締める。