慎也はハァ、ハァと荒い呼吸を繰り返している。 額には脂汗が滲んでいる。 「し、慎也っ!?大丈夫!?具合悪いの…!?」 広い背中に触れると、小刻みに震えている。 あたしはなんとか慎也の体を支えた。 慎也はあたしの肩に顔を埋めたまま、起き上がろうとしない。 「……悪い…今、退くから…」 慎也は熱のせいで体を震わせながらあたしから退こうとする。 あたしは咄嗟にそれを阻止した。