「――…汐莉」 ―――え? あたしの頭はサーッと冷めていく。 そして、ゆっくり振り返る。 そこには、驚いた顔であたしを見つめる慎也がいた…。 う…そ…… 今の、聞いて…… 「……汐莉…今のは…」 嫌っ…! 聞きたくない…。 「ご、ごめんなさいっ!」 あたしは大急ぎで服を着る。 どうしよう。 慎也にバレてしまった。 あたしの気持ち……。