「え…?光が……?」




「……っ…この間…買い物行ったら、光が知らない女とホテルに入っていくの見ちゃって…。問い詰めても何も言わないの……」




カナは再び、うう…と泣き始めた。




最低…。
光のヤツ……!




「カナ、じゃあ……光とはどうするつもりなの?」




あたしはカナの顔を覗き込んだ。



カナは視線を泳がせる。




「……別れた方がいいかもしれないけど…あたしは…別れたく、ない……」




「カナ……」




あたしは何も言えなかった。




だってカナがどれだけ光を好きか知ってるから。




光がどれだけいいヤツなのか知ってるから。