お姫様はイジワル王子様の召使い。【完】

「龍、あいつかよ?」


恭汰が声をかけてくる。


「…なにが。」


「祐夜が言ってた転入生。」


「なんで?」


「見た感じ、結構な美人だし。」


「え、お前、あーゆーのがタイプ?」


いかにも性格の悪そうな、見た目だけの女。


そう思うのって、完全に向こうの
術中にハマッてるよな…


「なんでだよ。
あくまで一般論の話だろ。
オレ、顔より性格重視なタイプだし。」


「だろうな。
まぁ、祐夜はあーゆー顔好きそうだけど。」


むしろ好きになってくれたほうが助かるんだけど。


「『むしろ好きになってくれたほうが嬉しい』
って思ったろ。」