なんとか、なんとか。


本当にギリギリセ―――フっ!!




ガラガラガラっ



「っはぁ、はぁっ…
ま、間に合いました、けど!?」


「おう。お疲れ―――」

「一体こんな早朝に、なんの用!?」


「ん?ん―――――」


「何!?」


「宿題やってないから、やってもらおうと思って。」







「はぁぁあ!?」


なにそれ!?


「それじゃあたし、まるで召使いじゃない!!」


「お前は、召使いだろ?」


「はいぃ!?」



なにそれ!?
あたしの扱い、ぞんざいすぎない!?



仮にも、こいつの話がほんとなら、あたしは『姫』って言われてるんでしょ!?


姫って逆に、召し使われる方だよね!?


何で姫が召使いなのよ―――!?






「じゃあ、俺様直々に、任命してやる。
それで満足だろ?」






すっと長い人差し指を私の鼻に乗せ、
彼は言った。







「お前は今日から、オレの召使い姫だ。」