お姫様はイジワル王子様の召使い。【完】

スポットライトが照らしたのは、




龍と






椎名さんだった。




驚きの表情から、みるみる笑顔になる。




あぁ




負けたんだ。




背後のスクリーンでは、それぞれの票数が表示されていて




男子は龍、女子はあたしと椎名さんが圧倒的で




あたしは3票差で




負けていた。




『では、恒例行事…
キスいきましょう―――――!!』




きゃぁ――――――――――!!




歓声のような、悲鳴のような。




ゆっくり、椎名さんが、龍に近づく。




見たくない――――――――!!




目をつぶった




その瞬間だった。







『待てよ。』