お姫様はイジワル王子様の召使い。【完】

「優しい…?」


「え?」



さっきまでの、天星の雰囲気が、がらりと変わった。



「…え?
え、何?
天星…?」



あたしは、反射的に、壁まであとずさった。


すたすたと、天星がこっちに歩いてくる。



「ねぇ…何…ちょッ!」

目の前には仮面をはがした美少年。


「うっせぇ」


ドンっと言う音とともに、あたしの顔の両脇に、大きな手が…


「なにすんッ…」


「お前が、オレの気に触ること、言うからだ。」
なぜか、壁に押しつけられてる、あたし。


「誰が、オレがSじゃないなんて、言った?」


どうやらラブクリスタルは、

とんでもなくかっこよく、とんでもなくめんどくさい男を引き寄せてしまったらしい。