お姫様はイジワル王子様の召使い。【完】

「理由、聞きたい?」



「はい。」



正直、すっごく。



「彼って、この学校で、一番いい男でしょ。」



椎名さんが、話し出す。



「はぁ…まぁ、多分…」



「だから、あたしも、この学校で一番いい女じゃなきゃ、彼と釣り合わないでしょ?」



「え?」



「それが、個人的にすごく嫌なだけ。
別に綾瀬さんが嫌いって訳でもなんでもないのよ。
むしろ、仲良くしたいと思うくらい。」



なんか、そういう考え方って、



すごく正しくて、すごく素敵な気がする。



椎名さん…



本当は、すごく素敵な人だな…



「わかってもらえたかしら?」



「はい!!
そういう考え方って、すごく素敵だと思います!!」



「ふふ。
綾瀬さんも、彼が好きでしょ?」



かわいらしい笑顔で聞いてくる。



「は…はい…」



「だから、正々堂々、戦いましょうね。
そして、
…よかったら、戦いが終わったら、仲良くして欲しいな…」



ほ、ほんと?



すっごく嬉しい!!



「もちろん!!」



「本当?
ありがとう!!
でも、今は敵同士!!
お互い頑張りましょう!!」




「はいっ!!」