「千奈里ぃ――――!!
久しぶりぃ―!!」



「水結こそ―!!
元気だった!?」



2学期初日。



千奈里と屋上で、夏休みの思い出を語らい中。



あの熱騒動のあと、龍はまたドS王子に戻ってしまっていた。



あたしはまた『家政婦のミユ』と化していた。





「で、千奈里ぃ。
何か進展あったの!?」



千奈里を追いつめるように睨む。



「あー、えーとぉ…」



「もぉ、焦らさないでよぉ!!」




「つ、付き合うことに、なりました…。」













「ええ―――――――――!?」





「きっ…昨日の花火大会、誘ってくれて…
『もしかしたら』なんて、淡い期待抱いて行ったら…
こ、告白…されて…。」




「きゃぁぁあ――!!
すごいすごーい!!
おめでとう――!!
佐伯くんの好きな人って、千奈里だったんだねぇ!!」



「うん…
ぐすっ、諦めないで、よかったぁ…
水結のおかげだよぅ…」




「もう、泣かないのっ!!」