お姫様はイジワル王子様の召使い。【完】

「よし。
熱は下がったな。」




「うん。
色々、ありがとう…」




翌日の朝。




すっかり平熱に戻った。




龍はずっと、付きっきりで看病してくれて




いつもより、ずっとずっと優しい顔で




あたしを見守ってくれてた…。




「あの…
なんか、ごめん。」




「えっ!?」




突然謝り出す、龍。




「昨日の雨だろ?
傘ぐらい、貸してやればよかったよな…」




「だっ、大丈夫だよっ。
気にしないで?
あたしこそ、電話出れなかったりして、ごめんね。」




「お前は倒れてたろ。」




「そうだけど…」





☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆




そのあとあたしはありったけの手を振るって、
龍に夕飯をご馳走した。
『病み上がりなんだから、無理すんなよ。』


なーんて心配してくれたけど、




このくらいはしてあげなくちゃっ。




龍も『おいしい』って食べてくれてるし…




とりあえず




よかったぁ…