『今すぐ、オレんち来い。』




「あの、家、知らないんですが…」





夏休み初日。




9時から、命令電話。




ええ





もう!?





宿題さっさと片づけようと思ったのに…





『あぁ、そういえばそうか…』





「じゃあ、行かなくてもいい!?」




あたしは目を輝かせる。




『何だよ、その嬉しそうな声。
ばぁか、休みなわきゃねーだろ。
学校の駅の2コ後ろで降りて、西口からでろ。
オレが直々に迎えに行ってやる。』





そろそろ"オレ"のあとに"様"とかつけだすんじゃないかなーってくらいの俺様っぷり。





「はいはい、分かりましたよ…」