「捷くん... もうこんなことやめよう? 本当はやりたくないんでしょう?」 「うっうるさい!! もうすぐ時間だ。 じゃあな!!」 捷くんがそう言うと 黒い靄(もや)が立ち込め 靄がはれるころには... 誰もいなかった。 シーンとした静寂が 体育館を包んだ。 その時...... 「桃!」 突如聞き慣れた声が聞こえた。