【短編】或るOLの憂鬱~セクシャルハラスメント



翌日は仕事に行く気になれなかった。


突然、職場が怖い場所になってしまった。


どんな顔をして出勤すればいいのだろう。


いや、答えは出ている。


何事もなかったかのように淡々としていればいいのだ。


それが一番いい。


わかっている。


わかっている。


問題は、淡々としていられるか、ということだ。


ベッドで何度も寝返りを打ち、天井の幾何学模様を凝視しては酔いそうになり、また目を閉じる。


そんなことを繰り返しているうちに、就業時間はとうに過ぎていた。