翌日は仕事に行く気になれなかった。 突然、職場が怖い場所になってしまった。 どんな顔をして出勤すればいいのだろう。 いや、答えは出ている。 何事もなかったかのように淡々としていればいいのだ。 それが一番いい。 わかっている。 わかっている。 問題は、淡々としていられるか、ということだ。 ベッドで何度も寝返りを打ち、天井の幾何学模様を凝視しては酔いそうになり、また目を閉じる。 そんなことを繰り返しているうちに、就業時間はとうに過ぎていた。