あの子の恋人




いつもより学校までの道が早かった。好きだからじゃない。楽しいから。



「あれ、もう着いたんだ。」




「お前いつも遅刻ギリギリだもんな」




「そうだけど、違うからっ。颯太と来たからだもん」



事実だし…。


って、颯太がちょっと赤くなる。


可愛いな。




「さっきの、訂正。」



「え?さっきって?」



「やっぱくるみは可愛いわ」



いやっ
そんな甘い顔でそんな甘いセリフはくなっ



「ばかっ。」



颯太は、えーとか言いながら頭を撫でて教室に向かった。