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「ユヤ」


襖をあけて、愛しい人の名を呼ぶ


そして神空の目の前には、母の顔をしたユヤが赤子を抱いていた


そんなユヤの姿を、神空は美しいと思った


妻に惚けていると、ユヤがこちらを向いてきた


「神空様!みてください、元気な男の子ですよ」

ニッコリと微笑んで、神空を手招く


神空はぎこちない足取りでユヤのそばにより、まるで壊れ物を扱うかのように赤子を抱きしめる


その時が、神空は父になったのだと実感した時だった


「そうだ名を……名を考えねばな。どんな名にしようか」


我が子を優しく揺すって言う夫の手に触れ、ユヤは大事なことを神空に伝える