障子を開いて「失礼します」と頭を下げてから中に入る


「それでどうだった」


「はい。無事にお生まれになりました。元気な男の子です」


「男児かっ!それで、ユヤはどうだ?」


「奥方様もご無事です」

「そうか……。よかった」


胸をなで下ろして海翔に目をやる


海翔は神空の視線に気づき、神空の考えを察っした


「私のことは気になさらずに、行ってください。ユヤ様もお待ちですよ」

「すまない海翔。あとで必ず弥生のところに行く」


それだけを言い残すと、神空は産婆をつれてユヤの居る部屋に行ったのだった