「もう離さない。ずっと一緒にいる」
「て、言っても美月に嫌われてるじゃない」
「…………」
我が妹ながら痛いとこを……
「小夜子!」
神威は地面に手を着け、頭を深く下げる
「な、なによ急に」
「美月との仲を深めたいんだ。協力してくれ!!」
「いつもしてるじゃない」
「でも、俺たちまだデートすらしてない」
ひょこりと顔を上げ、真剣な眼差しで小夜子を見る
「デートは早いよ。まだ付き合ってないじゃん」
「そこをどうにか!」
「やるだけやってみるけどさ……」
無理だと思うけど、哀れな兄さんの為
ここは妹として頑張ってみるか

