「なんで……あなたがここにいるのよ」
「なんでって言われてもここは俺の教室だし?」
ごもっとも。
「わ、私先に行ってるから。中庭に小夜子がまってるの」
「ストップ美月。俺も行くからちょっとまってて」
そう言うと神威は一度教室の中へと入っていく
「………あぁ私何やってんだろう。なんで素直に言えないのよ!」
自分を戒めるために頬をつねっていると、教室から見知らぬ男子が数人出てきた
「ねぇねぇ君、もしかして百鬼美月?」
「……私に何かようですか?」
「あんたが百鬼美月か。あんたのことはよく知ってるよ。へぇ、噂通りマジ可愛いんだな」
『本当本当。あの百鬼の従妹だなんて信じらんねぇ』
一人の男子が美月の手首を掴むと、自分の方に引き寄せた
「や、離してっ!」
抵抗するために力を込めようとするが、美月は躊躇ってしまった

