【第三部】鬼に愛された女



「そんなに待てないなら兄さんを呼んできたら?」

「私が、神威を?」


「そしたら早く食べれるわよ」


神威を呼びにいけば早く食べられる


でも絶対面倒なことになりそうだよ


「どうするの?行かないの?」


「……えっと、待っとこうかな。けどお腹空いたしなぁ。……仕方ないから行くよ」


結局なんともいえない空腹感に勝てることができなく、神威を呼びにいくことに決めた


「三組だからね。間違えないでよ」


「わかった。いってきまぁす」


美月は立ち上がると、小夜子に手を振ってから神威のいるだろう教室に向かっていった