小夜子の指差すほうを見ると、肩を落とした暗いオーラを放つ神威がいた
「兄さんもしかして結構気にしてんじゃない?」
「嘘だぁ。そんなことあるわけないよ」
「絶対そうだって!メールしてみて」
そう小夜子に催促され、送信ボタンを美月は押す
そして二人は外にいる神威の様子をうかがっていると、メールが届いたらしく、神威はポケットから携帯を取り出した
すると神威は辺りを見渡して、ニヤニヤしながら携帯を打ち始める
「ねぇ、小夜子。なんか神威ニヤニヤしてない?」
「……気のせいだ。気にしない」
窓から顔を逸らして言う小夜子を見ると、今見たことが本当なんだと実感する美月
「あ。返事きた」
神威から届いたメールを開いて内容を確認すると、"気にしてないよ!美月、愛してる"と、かかれていた
しかも誰よりも女の子らしい絵文字つきで

