「嫌いじゃないけど……」


「なら付き合ってみればいいのに。美月ももう16なんだし、一回くらい誰かと付き合ってみたら?」


「それでも神威はイヤ」

「これじゃぁ兄さんいつまでも報われないわね」


やれやれと小夜子が首を振ると、ポケットから携帯を取り出す


そしてノートを取りだし、携帯を開いて何やらメモし始めた


写し終わると、ノートの端をちぎった


「これでよし、と。はいこれ」


「これは?」


「兄さんの電話番号とメアド。あんた兄さんにメアド教えてないんでしょう?メールくらいしてあげて」


「……でも私たち同じ家に住んでるのに?」


「でも美月は兄さんと会話しないじゃん。とにかく受け取る!」


小夜子は美月の手首をつかんで強制的に渡すと、美月は嫌そうにメモを受け取る