「……どうして、こうなった?」



隣でぼやいた高橋くんの言葉に、私は苦笑しか出来なかった。



「えぇと、……弁解の余地もありません、全ては私の親友まーちゃんのせいです……」



「……お前も苦労してんなぁ……」



「まぁね……」



そう言いながら、遠い目で空を見上げた高橋くんはふっと笑った。


あぁ、もう日は暮れかけているんだ。


……なんて、ほのぼのと思っている暇なんてありゃしない。


なんたって、(私にとっては)超至近距離にいらっしゃる、学年一カッコイイと名高い高橋くんに、私はドキドキしっぱなしで。


それもこれも、全部まーちゃんのせいだ。


と、言うのも。


帰り際、ニヤニヤと意地の悪い笑みのまま、まーちゃんはひらりと風呂敷を見せてきた。


……まず、この時点で違和感を感じて逃げなかった事をとても後悔している。