「赤松のタオル一枚姿見て赤面してた癖に!ムラムラ中学男子!」



畜生!口の減らねぇ変態教師が!



「うるせぇ!ムラムラ教師!放送禁止語句を言うから台詞が減ってんだって事にまだ気づかねぇのか!」



「うっそ……!」



悲痛な広瀬の言葉が職員室から聞こえた。


ふん、と鼻で笑ってやる。


勝ち誇った顔で職員室の廊下を一瞥し、また壁に寄りかかりつつ……。


俺はまた、シャワールームを守りながら赤松の帰りを待った。





「………ねぇ……今の話、聞いた?」



「高橋くんと広瀬先生の会話のこと?」



「うん、赤松さんがどうとか……」



「私には、高橋さんが赤松を好き、みたいな話に聞こえたのだけど。私の聞き違いかな……?」



「ううん、私にも聞こえた。でもさ、確信はないよね?だってあの広瀬先生が元なんだから」



「勿論。それに、高橋くんは皆の者よ?」



「――――………、」



「……赤松さんを、監視しておく必要がありそうだわ――――………」



こんな不穏な会話が近くでされていることにも気付かずに――……。