簪彼女。




お、おっしゃるとおりでございます……。


って言うか、できるならばこんな格好で出たくなんかなかったよ!



「なんだよ、なんでそんな目で俺を見るんだ!とにかくお前、早く中入れよ!」



「……無理……」



「はぁ!?テメ、何する気だよ!いくら授業中だからってなぁ、誰がきちまうかわからないんだぜ!?健全な中学男子だったらテメェ、一瞬で……」



「高橋くんは健全じゃないの……?」



「………」



あれ、真っ赤になって高橋くん黙り込んじゃった。


真っ赤なお鼻の~♪
ってコレ、違うか。


なんにせよ、高橋くんでは案外優しいんだな、って思った。


だって今、高橋くんが言ったように授業中なのに、それに出ないで見張りなんてしてくれているんだね。