エクソシスト

週末になって薫と佳奈は遊園地に来ていた。


いい天気だった。

吹き渡る風はさわやかで、子ども達の楽しげな声が耳に心地よい。


二人はベンチに陣取ってこの小さな幸せを噛み締めていた。

今の二人にとってこの空間は、日々の闘いを忘れることのできる数少ない場所だった。