短い沈黙のあと、再びルーシーが口を開いた。

「まぁいい…それよりお前に会いたがってるやつがいるぞ」

「会いたがってるやつ?」


ルーシーがドアを開けると、そこには佳奈が立っていた。

眼には大粒の涙を浮かべていた。


そして薫を見つめるやいなや、未だで我慢していたものが堪えきれなくなり、薫に思いっきり抱きしめた。

「ちょ、ちょ…えっ…」

いきなりの出来事に薫は戸惑った。


「良かった…生きてて良かった……」