俺は、先生よりも先にベンチにいた。 初夏の風が吹いている。 この前先生とここに来たときは、桜を吹き飛ばす、春風が吹いていた。 俺は昼休みに、このベンチによく来る。 たまに、知らない女子が告白とかしに来るが、1度もまともな返事をしていない。 先生のように完全なるイケメンではないが、俺も普通以上の容姿のはずと、自負している。 ギシッ 「お待たせ」 先生が隣に座る。