頭の中で秋の風が 吹いた。 街路樹からはが れ落ちた葉っぱを 、エナメルのパン プスでサクサク踏 んで行く。ちょっ と前を、姿勢がピ ンとした洋二が歩 いている。ふくふ くした海老茶のセ ータを、乾いた葉 っぱがかすめてい く。彼の背中は、 絨毯でできた壁の ように暖かそうだ 。ひえ、寒い。木 枯らしに首をすく める、大学からの 並木道。