それは風船みたい に膨らんで皿にな った。尾頭付きの 刺身が華麗に盛り つけられている。 月光を思わせる半 透明の列に、ほぅ っと息をつく。薄 くうすく切ってあ る。宙からひらり と紙が降ってきた。 『あなた様が食べ きれないとおっし ゃるので、半分ほ ど頂きました。お 詫びに美酒をお付 けします。人目の 届かぬ川床で、百 年寝かせたもので あります』