羽根布団を下敷 きにして、ぐった り横を見ると、電 話機の留守ボタン がチカチカしてい るのが視界に入っ た。電話が鎮座し ているサイドテー ブルを引き寄せて ボタンをプッシュ すると、ハキハキ した百合子の声が 流れ出た。会社の 無断欠勤について のメッセージだっ た。 「何があったか知 らないけどさ、相 談くらいしてよ。 あたしたち友達で しょうが。とにか く連絡ちょうだい 。会社には熱だし て入院してるって 言って、ごまかし てあるから」