背後の彼

こうして同僚はまた1つ
順当に幸せを掴んでいくのだろう。


それを見て
焦ったり僻んだりする気持ちは
全く無いものの

何かちくちくとした
複雑な思いに駆られる私であった。


しかし今は
それを彼女に悟られるべきではない。


「良かったじゃん」

私は至極穏やかな笑顔で

そう言ってあげる事が出来た。