あたしたちは珍しく教室でお昼ごはんにした。
「桜樹が女の子に告られたの知ってる?」
「優? ふーん……モテるもんね」
「なんで桜樹なのかなー?」
「由美もなんで颯太くんなの?」
「え!? ちょ、絢! 脈絡のないこと聞かないでよぉ……」
由美の顔は一気に赤くなる。
焦ったところがまたかわいい……。
美人さんな顔が崩れてかわいい女の子になる。
「それで?」
「あ……かっこいいし、優しいし、一緒にいると楽しい……から……」
「そうなんだ!」
あたしはニコニコしながら由美の話を聞いた。
颯太くんとのこと……
うまくいくといいな、そんなことを思っていると……
「恋する乙女?」
突然うしろから聞こえてきたのは優の声。
「桜樹!?」
「由美、顔あかくね?」
その声は陽。
「陽!?」
「「弁当もらいに来た」」
「「もう」」

