「絢! おはよう!」
「由美おはよう」
「明日、バスケ部の試合だね! 陽くん観に行くんでしょ?」
「う、うん!」
「陽くんエースだからかっこいいよ!」
そういえば……
3学期最後の球技大会も陽はバスケにするのかな?
そんなことより、由美には陽と付き合い始めたことを話さなきゃ……。
そう思うけれど、
元カノの由美には話しにくい。なんて話せばいいんだろう。
「由美!」
「ん?」
あたしは……臆病だね…。
いざとなると、話せないよ……。
「な、夏休み! プール行こうね」
「うん!」
歯切れのよい由美の返事に、罪悪感が襲ってくる。
そんな話をしているうちに予鈴が鳴った。