「帰るか」


「うん」


「絢って陽のこと好きだろ?」


「……」


「ふん……」






靴を履いて学校を出た。

つまらないと思っていた高校生活。
けれど、由美と仲よくなって、陽に出会って、幼なじみの優がいる。


友だちがいて、好きな人がいる。




あたしは、そんな学校生活を夢見ていたんだと思う……。