優が不思議そうに首をかしげる。
その瞬間、優が『いってぇ』と頭を押さえた。
その後ろには、陽。
「優! 余計なこと言ってんじゃねーよ」
「あー……ごめんごめん。でも陽、マジで痛ぇ」
「自業自得」
優と陽ってすごく仲がいいみたい。
たしか、親友って聞いた気がする。
「いい? 絢」
「あたしはいいけど、由美は?」
「あたしもいいけど、あたしにも聞け!桜樹!」
「お前の意見なんてしらねーよ」
「この……!」
またもや、由美と優の言い合いが始まりそうなところを、陽が優の口を塞ぎ制止した。
そうして、4人で昼食をとることになった。
裏庭はやっぱり穴場。
だれもいないし、明るく広々とした空間。
「裏庭って……だれもいねぇよな」
優が改めて納得している。

