あたしと陽が過ごした時間はたった1年と少し。
けれど……
限られた時間の中で一生分の恋をした。
永遠があると信じ、未来を誓い合い……。
幸せのあり方を知った。
この、みんなで過ごした校舎も最後。
由美と騒いだ教室も
奈菜と友だちになった廊下も
優とよく行った屋上も
陽とキスした資料室も
「出会ってから3年。そばにいることがあたりまえだと思っていた友だち。私たちはこんなにも大切な宝物をいつの間にか見つけていたからこそ、今日という日まで頑張ってこられたんだと思います」
……想い出をたくさん作った3年間。
陽……。
この場所であなたと出会えてよかった。
想い合えて、たくさんの愛をもらえてあたしは幸せだったよ
あたしは……
あなたがいたから強くなれた
あなたがいたから強くなろうと思えた
自分の足で立ち、進み……歩んで行こうと思えた
「お父さん方、お母さん方。心配をかけたり困らせたりしてごめんなさい。毎日、笑顔でいってらっしゃいと見送ってくれてありがとうございます。私たちを支え、育ててくれてありがとうございました」
あたしのお母さんがね、陽のことを
“太陽のような子だね”
って言っていたんだよ……。
私もずっと……そう思ってた……