「……っ」
痛みに顔をゆがめる陽。
ふたりでいたって、陽の痛みは治まらないみたい。
あたしはなにもしてあげられないの?
信じてあげることしか……
「陽の痛み……半分もらえたらいいのにね」
「バカ 俺はこれくらい痛くねぇ。お前が痛み止めだから」
こんなくさいセリフ……。
かすめるようなキスをしてくる。
最近、いつもこれ……。
「風呂でも入ろうか」
「一緒に?」
「たりめーだろ」
本当は苦しいよね。
あたしのために我慢してるんだよね。
あたしのいないところで薬を……
痛み止めを飲んでいるのを知ってるんだよ?
お風呂に入ったあと……
陽は先に寝室に行った。
一ノ瀬家の庭は広い
今日もきれいな星空が広がっている
「神様……陽をたすけて……あたしは陽といたい……」
真冬の夜空に願いを、祈りを。
神様
陽をたすけてください
……連れて行かないでください
ずっと、そばで笑っていたいです
それは、贅沢な願いですか?

