空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜



「なんか、本気になれねぇんだ」


「どういう意味?」


「気持ちがわかんないっていうか、なんも感じねぇ」





髪をクシャっとした陽

本当に、嘘が下手。
あたしは陽をしっかりと見つめて、もう一度聞く。





「嘘つかないで。どうして?」


「……っ……つーか絢に関係あんの? お前に干渉されたくねぇし」


「陽?」


「別れた男の家に来てんじゃねぇよ。帰れ。もう二度と来るな」






陽の態度が豹変した。

驚いていると、やっぱりあざけるように笑っている。

でも……
さっきのあの間は、なにかあることを物語っている。


どうして、陽は……。






「じゃあ理由を言って? 女の子傷つけて楽しいの?」


「は? んなわけ……っそうだな。楽しいよ。こんなに楽しいのは初めて」


「最低」






陽をにらみつけたあたし。

でも、あたしは陽の、一瞬の表情の変化を見逃さない。
確信を得た。


なにかを隠しているという確信。


だけど、陽の一言で打ち消されたんだ





「なーんてね。冗談! マジになんなよ」


「ふざけないで」


「ふざけてねぇよ。つーか、もう来るなよ。」





冗談じゃないきっと。

本気でそういっている
目をそらしていう陽





「絢、マジうぜぇから」





それだけ言って陽はベッドに寝転んで
あたしに背中を向けた。


そうだよね。

別れた女だもん。干渉されたくないよね



嗚咽に飲み込まれそうになりながらも、歯を食いしばりこらえ、陽の部屋をあとにした。


来ても
なにも変わらなかった。

陽に『うぜぇ』って言わせただけだった。