ドアを開けると……
「絢……ビビった……」
「いい?」
「入って」
陽はソファーから立ち上がり、ドアを支えてくれていた。
中に入ると、懐かしい陽の匂いがした。
陽がとっさに倒した写真立て。
気にはなったけど、問い詰めたりしなかった。
あたしに聞く権利はない
「どうした?」
「ううん。話がしたかった」
「俺と?」
「うん……。なんか、変わったね陽」
「まぁな。 目の前にあるものがすべてじゃねぇけどな」
冷たい笑い方だった。
あの、暖かい太陽のような笑顔じゃなく……
あざけるように笑っている。
「どうしたの?」
「なにが?」
「あの……えっと……二股かけてたり……」
「あー……あれか」
ソファーに座って話すと、陽の瞳が揺れているように見えた。
また
なにかを隠しているのかな?
話してくれたらいいのに
あたしは、そんなに頼りなかったんだんね……
悲しさでいっぱいになった

