「……ん……絢？」
「陽……」
「……もう１回しよ……？」
もう１回……ってあんなに痛いのに？
あたしの表情を見て、陽はクスクスと笑っている。
「……また……痛いの？」
「……してみねぇとわかんねぇよ？」
「……今日は……やめとく……」
「やめてやらねぇよ」
あたしたちは、誰よりも近くにいる存在になった。
あたしにとって、陽は手の届かないような素敵な人。
人気者で、かっこよくて、優しくて、俺様で……
ずっと、つらい思いばかりすると思ってた。
だけど、最上級の言葉をもらって、愛されて大切にされて……
あたしは、世界一の幸せ者かもしれない。
